Ludwig Bemelmans

(1898.4.27−1962.10.1)

ヨーロッパのオーストリア、チロル生まれ

 幼少のころは何かと問題を起こす子供だったようで、彼の両親はその度に彼をチロルの様々な学校に転校させたのですが、どの学校でも落第しています。

 その後チロルを離れてニューヨークに移り住んだ彼はリッツ・カールトンホテルで働き始めましたが、1917年の第一次世界大戦(1914−1918)にアメリカ兵として入隊しました。  戦争後はニューヨークに戻りレストラン経営を始めます。後の作品「マドレーヌ」も最初はこのレストランのメニューの裏のいたずら書きだったそうです。

 ベーメルマンスは1934年から作家として活動を始めました。その頃、彼の出版社に勤める友人が彼のアパートに訪ねたときにアパートの壁に描かれていた絵を見て、彼に絵本を書くように強く勧めます。

 こうして彼は児童文学の作家、そしてイラストレーターとしての道を歩みます。

 彼が最初に書いた児童書は「Hansi」(1934年)で、全部で15冊書かれています。この作品は彼の故郷オーストリアのチロルを舞台に、二人の子供と一匹の犬を主人公とした物語で、絵に使われたシンプルな水色は多くの読者や批評家たちを魅了しました。

 しかし彼が最も成功を収めたのは「マドレーヌ」(Madeline、1939年)です。フランスのパリを舞台にマドレーヌという少女の冒険を描いたこの作品は、その洗練された文と、アマチュアのようなタッチのイラストで、その後の多くの児童文学に影響を与えました。2作目となった「マドレーヌといぬ」(福音館書店、洋題"Madeline's Rescue")は1953年にカルデコット賞(アメリカの児童文学賞)を受賞しました。

「マドレーヌ」はこの作品が生まれてから60年以上経った今でも、色あせることなく世界中の子供たちを魅了しつづけています。


カルデコット賞:19世紀のイギリス人のイラストレーター、ランドルフ・カルデコット(Randolph Caldecott)から名づけられ、児童のための優れた絵本に毎年一冊づつ与えられる賞です。